XMLサイトマップとは?初心者向け作成&実装方法マニュアル|SEO効果や確認方法も

著者・監修者:鈴木佑理
Neural Opt LLC. 代表。SEOと統計学、機械学習を活かしSEOコンサルティング/大規模言語モデルBERTなどを活用したSEOツールの研究を行うニューラルオプトを創業。語学と統計学を強みに海外SEOを中心にサポート。東京外国語大学卒。【資格】TOEIC 920

目次

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【基礎】サイトマップは3種類存在する

「サイトマップ」は文脈によって様々な意味を持つ言葉です。混同しないためにも、ここで整理しておきましょう。

XMLサイトマップHTMLサイトマップサイトツリー
対象機械訪問者制作者
形式ファイルページツリー
メリットSEO向上ユーザビリティ向上正確な設計

1. XMLサイトマップ:機械が見る

XMLサイトマップは、機械が見るためにサイトに備え付けられたファイル。

機械というのは、検索エンジンのクローラーのこと。ウェブサイトを効率的にインデックス(検索エンジンに登録)するために使用されます。

クローラー:検索エンジンのために、各サイトから情報を収集するロボット

ウェブサイト上の全ページのURLが含まれており、クローラーが新しいページを発見し、内容を理解するのを助けます。

XMLサイトマップは一般の訪問者には表示されず、主に検索エンジンのために設計されています。

なお、一般的に「サイトマップ」とだけいう時はこの「XMLサイトマップ」を指す場合が多いです。

2. HTMLサイトマップ:訪問者が見る

サイトマップ、またはサイトツリーは、ウェブサイトの制作者が使用します。ウェブサイトの全体構造やページ間の関係を視覚的に理解するのに役

HTMLサイトマップは、訪問者が利用するためのものです。そのため、ユーザーがアクセスできる「ページ」の形式となります。

HTMLサイトマップを制作するメリットは、ユーザビリティの向上。

ウェブサイトの全ページへのリンクが一覧で表示されており、訪問者が求めている情報を容易に見つけることができます。

ウェブサイトのフッターに設置されることが多く、訪問者が見つけたい情報に簡単に辿り着くために便利です。

3. サイトマップ(サイトツリー):制作者が見る

サイトマップ、またはサイトツリーは、ウェブサイトの全体構造を示すツリー状の図です。

このタイプのサイトマップは、ツリー状であることから「サイトツリー」とも呼ばれます。

主にウェブサイトの設計や改善の際に使用され、サイトの階層構造やページ間のリンクを視覚的に表現します。

この構成図は、ウェブサイトの制作者やデザイナーにとって、サイトの全体像を把握しやすくするための重要なツール。

適切なホームページを設計するためには、必ずこのサイトツリーを作る必要があります。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

XMLサイトマップの基本構造

XMLサイトマップの基本的な構造は、親ファイルと子ファイルの関係で成り立っています。

親ファイル

親ファイルのファイル名は”sitemap.xml”。

子ファイルへのURLを示す役割を果たします。

本サイトのXMLサイトマップ親ファイル。sitemap-misc.xmlやpost-sitemap.xmlなど子ファイルが示されています。

子ファイル

一方、子ファイルは細部のサイトマップです。

サイトマップの作成方法によりますが、「投稿」「固定ページ」など投稿タイプなどの分類ごとに別々の子ファイルが存在します。

子ファイルの中には、各セクションごとで細かいページのURLや更新日時などが記載されています。

例えば本サイトのpost-sitemap.xmlには、各投稿のURL、クロールする優先度(Priority)、更新頻度(Change frequency)、最終更新日時(Last modified)が記載されています。

一方、page-sitemap.xmlには固定ページの情報が表示されています。

子ファイルは親ファイルからリンクされ、検索エンジンが全てのページを効果的に見つけられるようにサポートししてくれます。

基本的には自動で作成できるので、覚える必要はありません。

XMLサイトマップのSEOメリット

XMLサイトマップを作成するSEO的なメリットは以下の通り。

XMLサイトマップのメリット
  • ページを網羅的にインデックス登録できる
  • 最新コンテンツを素早く検索エンジンに知らせられる

1. ページを網羅的にインデックスできる

今回紹介する手順で作成・実装を行えば、サイト内にあるページを網羅的にインデックス(検索エンジンに登録)してもらえます。

逆にXMLサイトマップが無いと、検索エンジンに気づいてもらえないページが生まれるかもしれません。つまり、せっかく制作したコンテンツが無駄になってしまう危険が生まれるということです。

2. コンテンツを素早く検索エンジンに認識させられる

ウェブサイトが頻繁に更新される場合、XMLサイトマップは新しいコンテンツが検索エンジンに素早く認識されるのを助けてくれます。

逆にXMLサイトマップが無いと、コンテンツを更新するたびに手動で検索エンジンに新しくできたページを知らせなくてはならない必要が出てきます。

XMLサイトマップが必要なケース

以下のようなケースでは、XMLサイトマップを作成するべきです。

XMLサイトマップが必要なケース
  • 更新頻度が高いサイト
  • 複雑なサイト
  • SEOを改善したい

1. 更新頻度が高いサイト

コンテンツの更新頻度が高い場合は、XMLサイトマップを作成するべきです。

Googleに対して、手動で1つ1つページを認識してもらえるように要請することも可能ではありますが、コンテンツの更新頻度が高いサイトの場合「そもそも面倒である」「抜け漏れができる」などの危険があります。

そこまで実装が大変なものでは無いので、コンテンツの更新頻度が高い場合はXMLサイトマップを作ることをお勧めします。

2. 複雑なサイト

複雑なサイトでは、XMLサイトマップがクローラーにとってのガイドとなってくれます。

隠れたページや見つけにくいコンテンツでも、XMLサイトマップがあることで確実に検索エンジンに認識してもらえるのです。

ショッピングモールの案内板のような役割を果たしてくれるのがXMLサイトマップなのです。

3. SEOを改善したい

もしサイトの更新頻度が高くもなく、複雑でもなかったとしても「SEOを改善したい」という気持ちがあるのであれば、積極的にXMLサイトマップを作成するべきです。

というのは、XMLサイトマップは制作の労力があまりかからないのにも関わらず、SEO上のメリットが大きいため。

XMLサイトマップが不要なケース

一方で、すべてのウェブサイトにXMLサイトマップが必要というわけではありません。例えば以下のようなケースでは、XMLサイトマップが不要な場合があります。

XMLサイトマップが不要なケース
  • 小規模でシンプルなサイト
  • 内部リンクが適切に設定されているサイト

1. 小規模でシンプルなウェブサイト

数ページしか存在しない小規模でシンプルなウェブサイトでは、検索エンジンが自然に全ページをクロールできるため、XMLサイトマップが必ずしも必要ではありません。

ただ、更新を検索エンジンに知らせられるというメリットがあるので、できる限り実装しましょう。

このことはGoogleも明言しています。

小規模なウェブサイト(明確な基準はありません)の場合、Google は容易にすべてのページを見つけることができるため、通常はサイトマップ ファイルは必要ありません。ただし、サイトマップを作成することで、サイトの変更が認識されやすくなるというメリットがあります。 

https://support.google.com/webmasters/thread/118121043

2. 内部リンクが適切に設定されているサイト

内部リンク(サイト内に設置された、サイト内別ページへのリンク)が適切に設定されており、クローラーが簡単に全ページを巡回できる場合、XMLサイトマップの必要性は低くなります。

ただ、そういった「完璧に設計された内部リンク構造」を作るのは容易いことではありません。

検索エンジンに認識してもらえないコンテンツを生まないためにも、できる限りXMLサイトマップは実装しましょう。

XMLサイトマップを作る方法

サイトマップを作成する方法は3つあります。

1. プラグインを使用する

WordPressを使用している場合、最もおすすめなのがプラグインを使う方法です。

よく使用されるプラグインは以下の通りです。

よく使われるプラグイン
  • XML Sitemap Generator for Google
    世界的に有名な、歴史あるプラグイン。迷ったらこちら。
  • XML Sitemap & Google News
    日本では人気ですが、更新頻度が遅くWordpressのアップデートに対応できない危険があります。
  • Yoast SEO・All in One SEOなどのSEO総合プラグイン
    すでにインストールしている方は使用しましょう。サイトが重くなる危険があるので、XMLサイトマップ作成のためだけにインストールするのはオススメしません。

ここでは世界的に最もポピュラーな”XML Sitemap Generator for Google”を使用してみましょう。

実はWordpressにはデフォルトでXMLサイトマップが備え付けられています。
しかし、「どのページを記載するかカスタマイズできない」「更新日時を記載できない」などの問題があるので、特別な理由がない限りはプラグインを使用しましょう。

プラグインをインストールする

管理画面の左側「プラグイン」から「新規プラグインを追加」をクリック。

右上の検索欄に”XML Sitemap”と入力し、該当のプラグインを見つけましょう。

プラグインをインストールします。

インストールし終わったら、有効化をクリック。

有効化するだけでもXMLサイトマップが自動作成されます。

基本的な設定をする

XML Sitemap Generator for Googleは、有効化するだけでもサイトマップが作成されます。

コンテンツを更新すれば、自動でサイトマップも変更してくれます。

ただ、いくつか変更すべき可能性のあるプラグインの設定項目があります。軽く解説していきましょう。

管理画面の左側「設定」から「XML-Sitemap」を選択。これでこのプラグインの設定画面が開きます。

カスタマイズする項目は以下の通りです。

カスタマイズする項目
  • 投稿の優先順位
    “Do not use automatic priority calculation”に設定。
  • Sitemapコンテンツ
    デフォルトでも問題ありませんが、含めたいページ/含めたくないページがあれば変更
  • Excluded Items
    除外したいカテゴリーがあれば変更。
  • Change Frequencies
    コンテンツを更新する頻度。
  • priority
    クロールする優先度。ただ、設定してもGoogleからは無視されるので意味はありません。
投稿の優先順位。デフォルトは「コメント数」と不思議な設定になっています。
優先順位は無視されますが、仕様変更に備えて”Do not use automatic priority calculation”(自動計算を行わない)にしておきましょう。
基本的にはデフォルトで大丈夫。ただもし含めたいものがあれば変更しましょう。
除外設定を行えます。
更新頻度もGoogleからは無視されるので、カスタマイズする必要はありません。
あえてするなら、『投稿』は「毎週」か「毎日」にしておきましょう。
優先順位もGoogleからは無視されます。このままで大丈夫です。
あえてするなら『投稿』は高めに。ただお守り程度の効果しかありません。

実はGoogleは公式ドキュメントで「優先順位(priority)と更新頻度(changefreq)は無視してる。追加しなくて良い」と言っています。

Google では <priority> 値と <changefreq> 値は無視されるため、これらの値を追加しないでください。

https://support.google.com/webmasters/thread/118121043

「追加しないでください」とまで言っていますが、優先順位と更新頻度を追加しておいたためにGoogleからペナルティを受けることはまずないので問題ありません。

なお、「最終更新日時」はきちんと読み取っているようです。

なお、Google では<lastmod>値を読み取りますが、この値が不正確だった場合、読み取りを停止します。

https://support.google.com/webmasters/thread/118121043

「本当中身を更新していないが、サイトマップの更新日時だけ変えている」などは不正にあたりペナルティを受ける恐れがあるので、絶対にやってはいけません。

2. 自動作成ツールを使う

もしくは、自動作成ツールを使う方法もあります。

ただコンテンツを更新するごとに作成し直さなくてはいけないので、Wordpressを使用している場合はプラグインを使うことを推奨します。

以下のようなツールが有名です。

有名な自動作成ツール

ここでは日本語に対応している「sitemap.xml Editor」を解説していきましょう。

sitemap.xml Editorを使用する

まずはsitemap.xml Editorにアクセス。

URLを入力し、「サイトマップ作成」を押せば自動で作成してくれます。

オプション設定はデフォルトで問題ありません。

作成が完了したら、XMLファイルをダウンロードしましょう。

ダウンロードしたサイトマップはサーバーのFTPよりアップロードします。

FTP:ファイルを転送するための通信規格。使用しているサーバーをファイルをアップロードするために使用します。

利用しているサーバーによって、ファイルをアップロードする方は変わります。詳しくは「(使用しているサーバー) ファイル アップロード」と調べてみましょう。

配置する場所は、最上階のディレクトリにしましょう。

3. 手動で作成する

最後に、手動で作成する方法があります。メモ帳などのテキストエディタやVisual Studio Codeなどのコードエディターを使用します。

ただ、手動で作成するメリットはあまりありません。

XMLサイトマップを作成するには、以下のようなタグを組み合わせていきます。

親ファイルで使用するタグ説明
sitemapIndex(必須)全ての情報を囲むタグ。
sitemap(必須)個別の情報を囲むタグ
loc(必須)子ファイルのURLを示すタグ
lastmod最終更新日
子ファイルで使用するタグ説明
urlset(必須)全ての情報を囲むタグ。
url(必須)個別の情報を囲むタグ
loc(必須)子ファイルのURLを示すタグ
lastmodページの最終更新日
changefreqページの更新頻度
priorityページをクロールする優先度

サンプルは以下の通りです。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="https://neural-opt.com/;>
<url>
<loc>https://neural-opt.com/</loc>
<lastmod>2024-01-01T12:00:00+09:00</lastmod>
<changefreq>daily</changefreq>
<priority>0.5</priority>
</url>
</urlset>

作成したら、XML形式で保存しサーバーへアップロードしましょう。

XMLサイトマップをGoogleに登録する

XMLサイトマップを作成したら、次はGoogleに登録します。

送信するための方法は以下の2つです。

1. robots.txtに記載する

robots.txt ファイルにサイトマップのURLを記載することで、検索エンジンのクローラーがサイトマップを見つけやすくなります。

robots.txt
検索エンジンのクローラーに対して、「サイトのどのページはアクセスして良いか」「どのページはアクセスしてはダメか」を知らせるファイル。(参考:Google)

XMLサイトマップの場所は、基本的には”サイトURL/sitemap.xml”にあります。

例えば、このサイトの場合は以下の場所にあります。実際にアクセスして、見てみても良いですよ。

このサイトのXMLサイトマップの場所

このXMLサイトマップのURLを、robots.txtに記載します。robots.txtは”サイトURL/robots.txt”にあります。例えばこのサイトの場合は、以下の通りです。

このサイトのrobots.txtの場所

このファイルに、以下のような行を追加すればOKです。

Sitemap: (サイトマップのURL)

例えば、このサイトのrobots.txtは以下のようになっています。

サイトにWordpressを使用している場合、”WP Robots Txt”や”Virtual Robots.txt”のようなプラグインを使用することで、robots.txtの中身を書き換えられます。

2. Googleサーチコンソールから登録する

Googleサーチコンソール(Google Search Console)を使用すれば、サイトマップの場所を直接Googleに送信することができます。

Googleサーチコンソール
インターネット検索の分析やサイトのSEOに関する機能を提供するツール。Google公式のツールとなります。

Googleサーチコンソールを開き、左側の「サイトマップ」セクションにアクセスしましょう。

「新しいサイトマップを追加」の欄にサイトマップのURLを入力し、送信します。

無事追加されました。

追加してからすぐは、「ステータス」が「成功しました」にならず「検出されたページ数」も0ですが、仕様ですので問題ありません。
しばらくしても「成功しました」にならない場合は、「正しく作成できていない」「サイトマップのURLが間違っている」可能性があります。

XMLサイトマップの注意点3つ

1. 常に最新の状態を保つ

サイトマップは、ウェブサイトの内容が変更されるたびに更新する必要があります。

新しいページが追加されたり、既存のページが削除されたりした場合、それをサイトマップに反映させることで、検索エンジンが最新の情報を正確に把握できるようになります。

WordPressでプラグインを使用して作成した場合は、自動で最新の状態に保たれるので、特にすることはありません。

2. エラーを含まないこと

サイトマップに不正確なURLや存在しないページのリンクが含まれていると、検索エンジンのクローラーが正確にサイトを巡回できなくなります。

そのため、エラーがないか定期的に確認し、必要に応じて修正することが重要しましょう。

特に、投稿のパーマリンク(投稿ページのURL)を変更した場合は注意が必要です。ただ、プラグインを使用していればパーマリンクが変更されればサイトマップ記載のURLも自動で変わるので問題ありません。

3. 大きすぎるサイトマップの分割

非常に大規模なウェブサイトの場合、サイトマップが大きくなりすぎると処理に問題が生じることがあります。

というのは、サイトマップは「ファイルサイズが50MB以下」「URLの数は50,000以下」と規格が定められているためです。

サイトマップのサイズは 50 MB (52,428,800 バイト) 以下、含める URL の数は 50,000 個以下にする必要があります。

https://www.sitemaps.org/ja/faq.html

ただ、基本的には気にする必要はありません。

作成したXMLサイトマップの確認方法

作成したXMLサイトマップを確認するには、サイトマップのURLにアクセスします。

基本的には”サイトURL/sitemap.xml”がサイトマップのURLです。Wordpressでプラグインを使用した場合もこのURLになります。

例えば、このサイトのサイトマップは”https://neural-opt.com/sitemap.xml”にあります。

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