ダイナミックプライシング(需要に応じた価格変動制)は、近年多くの日本企業が導入している価格戦略です。
需要の高い時期や人気商品の価格を上げ、需要の低い時期は価格を下げることで、収益の最大化や混雑の緩和を図ります。
本記事では、実際にダイナミックプライシングを導入した日本企業15社の事例を、「混雑平準化・需給調整」「収益・単価最大化」「在庫・空席ロス削減」の3つの目的別に整理してご紹介。各社の具体的な取り組み内容や効果について詳しく解説します。
混雑平準化・需給調整を実現した事例
こちらの分類では、以下の6社の事例をご紹介します。
- ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが来園分散を実現した事例
- 東京ディズニーリゾートが入園者数平準化を実現した事例
- JR東日本がオフピーク定期券で混雑緩和した事例
- サンリオピューロランドが混雑緩和を実現した事例
- レゴランド・ジャパンが来場分散を実現した事例
- 富士急ハイランドが待ち時間平準化を実現した事例
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが来園分散を実現した事例

2025年版!ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのチケット価格完全ガイド | これで、納得!智惠ブログ
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 合同会社ユー・エス・ジェイ(USJ) |
| 業界 | テーマパーク |
| ビフォー | (公表資料ベースで特定不可)※現行は日付別価格制を確認可能 |
| アフター | 日付別の価格カレンダーで入場券が変動(公式チケットサイトで日ごとの価格を表示) |
USJでは、来園日によって入場券の価格が変動する仕組みを導入しています。公式サイトに設置された価格カレンダーで、来園予定日の料金を事前に確認可能。連休や夏休みなどの繁忙期は高価格に設定され、平日などの閑散期は低価格に設定されることで、来園日の分散を促しています。
この取り組みの特徴は、透明性の高い運用にあります。
価格カレンダーを常設することで、ゲストは事前に価格を把握した上で来園日を選択できるため、混雑を避けたい人は平日を、特別な日を楽しみたい人は高価格でも休日を選ぶといった選択肢を提供。
日付変更ガイドも用意されており、購入前の価格確認を推奨する姿勢も評価されています。
東京ディズニーリゾートが入園者数平準化を実現した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 株式会社オリエンタルランド(TDR) |
| 業界 | テーマパーク |
| ビフォー | 固定価格中心(※公式リリースは変動導入の発表が中心) |
| アフター | チケットの変動価格制を導入(2021/3/20入園分〜)。目的は入園者数の繁閑差平準化 |
東京ディズニーリゾートでは、2021年3月から変動価格制を本格導入しました。公式リリースで「繁閑差の平準化」を明確に目的として掲げている点が特徴的。1デーパスポートの価格は大人7,900円〜10,900円の範囲で変動し、需要に応じて調整されています。
導入の背景には、従来の固定価格では対応しきれない需要の波があったことが挙げられます。変動価格制により、料金の安い日に来園する人を増やし、料金の高い日の来園者数を抑制することで、年間を通じて安定したパーク体験を提供できるようになりました。
公式チケット案内では変動制を明記し、日別価格確認を促すなど、ゲストの理解を深める取り組みも行われています。
JR東日本がオフピーク定期券で混雑緩和した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本) |
| 業界 | 鉄道 |
| ビフォー | 朝ピーク帯も含めた通常定期券の利用が中心 |
| アフター | 平日朝のピーク時間帯以外に使える割安定期券(通常より約15%割安)を導入。ピーク帯利用時は別途IC普通運賃 |
JR東日本が2023年3月に導入した「オフピーク定期券」は、通勤ピークの混雑緩和を目的とした画期的な取り組み。平日朝のピーク時間帯(概ね7時〜9時30分)以外であれば使用でき、通常の定期券より約15%安価に設定されています。
この制度の工夫された点は、ピーク帯に乗車する際は別途IC普通運賃が必要となる仕組みです。これにより、時差出勤やリモートワークを活用できる人には経済的メリットを提供し、どうしてもピーク帯に移動が必要な人からは追加料金を徴収するという、合理的な価格設計を実現。
社会課題でもある通勤ピークの混雑緩和に向けて、価格インセンティブを活用したソフト施策として注目されています。2026年3月からは対象エリア拡大も予定されており、今後の展開が期待されています。
サンリオピューロランドが混雑緩和を実現した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | サンリオピューロランド |
| 業界 | テーマパーク |
| ビフォー | 固定価格寄り(詳細なビフォーは公式包括説明なし) |
| アフター | ご来場日によりパスポート料金が異なる(公式スケジュールに明記)。2024/5/1入館分から”変動価格の幅”を改定し、価格帯を増やして混雑緩和を図る |
サンリオピューロランドでは、来場日によってパスポート料金が変動する制度を運用しています。2024年5月からは価格帯を拡張する改定を実施し、より効果的な混雑緩和を目指している点が特徴的。
公式スケジュールページでは「ご来場日により料金が異なる」旨が明記され、事前の料金確認を促しています。
この取り組みの背景には、キャラクターショーなどのコンテンツが人気で、特定の日に来場者が集中しやすいという課題がありました。日付別の変動価格により、平日来場へのインセンティブを提供し、休日の混雑を分散させる効果を狙っています。
価格帯の増加により、より細かな需給調整が可能になり、年齢区分(大人・小人・シニア)ごとの料金体系も明示することで、透明性の高い運用を実現しています。
レゴランド・ジャパンが来場分散を実現した事例

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| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | レゴランド・ジャパン合同会社(LEGOLAND Japan Resort) |
| 業界 | テーマパーク |
| ビフォー | 繁忙期/平常期の2段階価格 |
| アフター | 4段階の価格変動制に移行(時期・曜日・需要期などで細分化)。公式サイトでも「来場日により価格が異なる」旨を明示 |
レゴランド・ジャパンでは、従来の2段階価格から4段階の変動価格制へと拡張することで、より効果的な需給調整を実現しています。時期・曜日・需要が高まるシーズンなどを考慮した細かな価格設定により、来場日の分散を促進。
この改定により、来場者は自分の都合や予算に応じて、より柔軟に来場日を選択できるようになりました。公式チケットページでは「来場日により価格が異なる」旨を明示し、購入前の価格確認を推奨。
段階数を増やすことで、繁忙期でも比較的低価格な日を設定したり、閑散期でもイベント開催日は高価格に設定するなど、きめ細かな運用が可能となっています。
直近でも価格改定の公式リリースを継続的に発信するなど、透明性の高い情報提供も評価されています。
富士急ハイランドが待ち時間平準化を実現した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 富士急行株式会社(富士急ハイランド) |
| 業界 | テーマパーク |
| ビフォー | 一律的な販売価格(券種別に固定) |
| アフター | オンラインフリーパス等に「ダイナミックプライシング」導入(2022年)を公表。加えて絶叫優先券の販売価格は時期(繁忙期等)により変動と案内 |
富士急ハイランドでは、入園券のダイナミックプライシングと絶叫優先券の時期変動という二段構えの価格戦略を導入しています。2022年にオンラインフリーパスにダイナミックプライシングを導入し、さらに人気アトラクションの待ち時間を短縮できる絶叫優先券も繁忙期には高価格に設定。
この仕組みにより、入園者数の平準化と待ち時間の分散という二重の効果を狙っています。
入園券の価格変動により来園日の分散を促し、さらに優先券の価格変動により人気アトラクションの待ち時間も平準化。繁忙期に高い料金を払ってでも優先利用したい人と、料金を抑えて通常の待ち時間を受け入れる人との住み分けを実現しています。
公式リリースでダイナミックプライシング導入を明言し、アプリ連携による前売り購入促進など、デジタル活用も積極的に進めています。
収益・単価最大化を実現した事例
こちらの分類では、以下の6社の事例をご紹介します。
- 福岡ソフトバンクホークスがリアルタイム価格変動で収益最大化した事例
- 横浜DeNAベイスターズがフレックスプライス制で収益向上した事例
- 川崎フロンターレが全試合価格変動で収益最適化した事例
- 横浜F・マリノスがビッグデータ活用で収益向上した事例
- オリックス・バファローズが需要予測で収益最大化した事例
- 東北楽天ゴールデンイーグルスが座席単位価格変動で収益向上した事例
福岡ソフトバンクホークスがリアルタイム価格変動で収益最大化した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 福岡ソフトバンクホークス |
| 業界 | プロ野球・スポーツ |
| ビフォー | 従来の固定的な料金表中心(※詳細な公式公表はなし) |
| アフター | 価格変動制による販売を実施。席種・席位置ごとに価格が変動し、価格変更は1時間に3〜4回 |
福岡ソフトバンクホークスでは、きめ細かなリアルタイム運用によるダイナミックプライシングを実施しています。最も特徴的な点は、価格更新の頻度を「1時間に3〜4回」と公式に明示していることです。席種だけでなく席位置まで考慮した価格設定により、マイクロ・プライシングとも呼べる精緻な運用を実現。
この取り組みにより、試合ごと・席ごとの需要差を的確に捉え、高需要席での収益最大化と低需要席での販売促進を同時に実現しています。
2020シーズンからの導入により、従来の固定料金では取りこぼしていた収益機会を最大限活用。公式サイトでは「多様なデータ」を活用した価格決定を明言しており、データドリブンな運用による効果的な収益向上を図っています。
横浜DeNAベイスターズがフレックスプライス制で収益向上した事例

公式戦チケット料金に「フレックスプライス制」導入のお知らせ | 横浜DeNAベイスターズ
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 横浜DeNAベイスターズ |
| 業界 | プロ野球・スポーツ |
| ビフォー | 試合横断の一律的な料金体系が中心(詳細なビフォーは公式で包括説明なし) |
| アフター | 「フレックスプライス制」を導入(2018)。☆1〜☆5の5段階で試合ごとに価格変動(例:基本価格±600/±300円) |
横浜DeNAベイスターズが2018年に導入した「フレックスプライス制」は、わかりやすい5段階評価システムが特徴。☆1〜☆5の星の数で価格帯を表示し、週末・休日・イベント開催試合は高価格帯、平日ナイターは低価格帯に設定することで、収益とファンの利便性を両立させています。
この制度の優れた点は、透明性の高い価格設定にあります。基準価格からの加算・減算額を明記することで、ファンが事前に価格を把握しやすくしており、予算に応じて観戦日を選択できる仕組みを提供。
カードやタイミングによる需要差を活用して収益性を向上させながら、平日の集客促進も同時に実現。星評価による直感的な理解しやすさが、ファンの受け入れやすさにもつながっています。
川崎フロンターレが全試合価格変動で収益最適化した事例

ダイナミックプライシング(価格変動制)について | KAWASAKI FRONTALE
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 川崎フロンターレ |
| 業界 | サッカー・スポーツ |
| ビフォー | 固定料金中心(詳細は公式で体系的な説明なし) |
| アフター | 全試合でダイナミックプライシング(価格変動制)を実施。会員割引の案内も変動後価格に対して適用する仕組みを明記 |
川崎フロンターレでは、「全試合」でのダイナミックプライシング実施を明言している点が特徴的。対戦カードや開催日程による需要変動を全て価格に反映させることで、収益機会の最大化を図っています。会員割引についても「変動後価格に対して適用」というルールを明確にし、制度の透明性を確保。
この取り組みの工夫された点は、ファンクラブ会員への配慮にあります。価格変動後の金額に対して一定の割引率を適用することで、会員メリットを維持しながら収益最適化を実現。
公式サイト上で購入からリセールまでの一連の導線を提示し、デジタル化された運用により効率的な価格管理を可能にしています。恒常的な運用として位置づけることで、ファンにとっても予測可能な制度として定着させています。
横浜F・マリノスがビッグデータ活用で収益向上した事例

価格・席種 – 日産スタジアム | チケットトップ | 横浜F・マリノス 公式サイト
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 横浜F・マリノス |
| 業界 | サッカー・スポーツ |
| ビフォー | 固定料金中心(一般的な試合別料金体型) |
| アフター | 全席種(※一部除く)でダイナミックプライシング採用。試合日程・席種・市況・天候・個人嗜好等のビッグデータで需要予測し価格を自動変更。ベンダーはダイナミックプラス社 |
横浜F・マリノスでは、ビッグデータを活用した高度なダイナミックプライシングを実現しています。試合日程・席種だけでなく、市況・天候・個人嗜好まで考慮した需要予測により価格を自動調整。外部ベンダーのダイナミックプラス社の技術を活用し、専門性の高い運用を実現している点も特徴的。
この取り組みの先進性は、多様なデータソースの活用にあります。従来のスポーツ観戦チケットでは考慮されにくい天候や個人の嗜好データまで取り込むことで、より精緻な需要予測を実現。
ほぼ全席種にダイナミックプライシングを適用することで、スタジアム全体での収益最適化を図っています。公式サイトでは需要要因から技術ベンダーまで詳細に開示し、透明性の高い運用により ファンの理解と信頼を獲得しています。
オリックス・バファローズが需要予測で収益最大化した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | オリックス・バファローズ |
| 業界 | プロ野球・スポーツ |
| ビフォー | 固定料金中心(席種ごとの基準価格表で運用) |
| アフター | ダイナミックプライシング(価格変動制)を明示。購入タイミング等により基準料金から変動。2025シーズン販売概要でもDP採用を告知 |
オリックス・バファローズでは、料金表ページに「DPのため参考価格」と明記することで、購入前の最新価格確認を促す透明性の高い運用を実施。試合ごとの需要予測に基づいて発売時から価格変動を適用し、対戦カード・曜日による需要差を収益に反映させています。
この制度の特徴は、基準料金を「参考価格」として位置づけることで、価格変動への理解を促している点にあります。シーズン販売概要でもダイナミックプライシング採用を継続的に告知し、ファンへの周知徹底を図ることで制度の定着を推進。
京セラドーム大阪とほっともっとフィールド神戸での主催試合に適用することで、会場特性も考慮した収益最大化を実現しています。
東北楽天ゴールデンイーグルスが座席単位価格変動で収益向上した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 東北楽天ゴールデンイーグルス |
| 業界 | プロ野球・スポーツ |
| ビフォー | 試合横断の料金表中心 |
| アフター | 主催一軍公式戦のチケットはダイナミックプライシング採用。同一エリア内でも座席位置により価格が変動と公式に明記 |
東北楽天ゴールデンイーグルスでは、同一エリア内でも座席位置により価格が変動する「マイクロ・プライシング」を実現。通路側や下段などの人気座席は高価格に、そうでない座席は適正価格に設定することで、座席レベルでの収益最適化を図っています。
この取り組みの革新性は、エリア単位ではなく個別座席まで価格を細分化している点にあります。従来の席種別料金では捉えきれない座席の価値差を価格に反映させることで、高需要席での収益最大化と低需要席での販売促進を同時に実現。
公式チケットサイト「Eチケ」では購入からリセールまでの導線を整備し、デジタル化による効率的な座席管理を可能にしています。主催一軍公式戦での全面採用により、年間を通じた安定的な収益向上を実現しています。
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在庫・空席ロスを削減した事例
こちらの分類では、以下の3社の事例をご紹介します。
- ANAが予測残席連動で空席ロス削減した事例
- JALが予測残席数連動で在庫最適化した事例
- WILLER EXPRESSが空席状況連動で稼働率向上した事例
ANAが予測残席連動で空席ロス削減した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | ANA(全日本空輸) |
| 業界 | 航空 |
| ビフォー | 固定/早割階層中心(一般的運用) |
| アフター | ANA FLEX:便ごとの空席予測数に連動し、タイプA〜Dで運賃額が変動。他運賃もタイプA〜Nなどにより変動 |
ANAでは「ANA FLEX」をはじめとする運賃で、便ごとの空席予測数に連動した価格変動を実施しています。座席在庫の繰越不可という航空業界の特性を踏まえ、空席ロスの最小化と収益最適化を両立する仕組みを構築。タイプA〜D、A〜Nなど多段階の価格帯により、きめ細かな価格調整を実現しています。
この取り組みの核心は、予測技術の活用にあります。単純な空席数ではなく「予測残席数」に連動させることで、将来の需要動向も考慮した価格設定を可能にしています。
予約タイミングによる価格変動も明示し、早期予約者と直前予約者それぞれに適切な価格を提示。最安値カレンダーなどのUI工夫により、利用者が価格の変動を視覚的に把握できる環境も整備し、需要の分散と空席ロス削減を効果的に実現しています。
JALが予測残席数連動で在庫最適化した事例

| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 日本航空(JAL) |
| 業界 | 航空 |
| ビフォー | 固定的な早割階層などが中心(一般的運用)。※ビフォーの詳細は公式で体系的な説明なし |
| アフター | 「便ごとの予測残席数に連動」して、予約タイミングや人数により運賃額が変動(対象:フレックス/セイバー等) |
JALでは「予測残席数」を基準とした運賃変動システムを公式に明示し、空席ロス最小化と収益最適化を実現しています。フレックス・セイバー・スペシャルセイバーなど複数の運賃タイプに適用し、同一運賃でも予約タイミングや人数により価格が変動する仕組みを構築。
この制度の特徴は、「予測残席数」と「空席状況」を明確に区別している点にあります。公式ページでこの違いを注意書きとして説明することで、利用者の理解を深めています。便・搭乗クラス単位での細かな価格設定により、需要予測の精度を収益に直結させる仕組みを実現。
国内線トップページでも変動の考え方を案内するなど、透明性の高い情報提供により利用者の納得感を高めながら、効果的な在庫管理を実現しています。
WILLER EXPRESSが空席状況連動で稼働率向上した事例

プラン・割引紹介|高速バス・夜行バスを簡単に予約|WILLER TRAVEL【公式】
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | WILLER EXPRESS(ウィラー) |
| 業界 | 高速バス |
| ビフォー | 路線・日付ごとの料金差はありつつも、空席状況に応じた変動は明文化されていないケースが中心 |
| アフター | 「プランによっては予約状況(空席状況)によって運賃が変動」と公式に明記 |
WILLER EXPRESSでは、空席状況に応じて運賃が変動する仕組みを公式に明示し、高速バス業界における在庫消化と収益最適化を実現。路線・日時による需給の山谷が大きい業界特性を活かし、空席リスクを価格で調整する透明性の高い運用を展開しています。
この取り組みの工夫は、運用ルールの明確化にあります。価格変動後の差額追徴・払戻しなしという方針を明示することで、利用者にとって予測可能な制度として設計。
最安値ピックアップなどのUIにより価格のばらつきを可視化し、利用者が予算に応じて最適な選択肢を見つけやすい環境を提供しています。路線・便・座席タイプ・日付という複数の軸で価格を調整することで、きめ細かな需給バランス調整を実現し、効果的な稼働率向上を図っています。
ダイナミックプライシング実施時の重要な注意点

ダイナミックプライシングの成功には、技術的な実装だけでなく、リスク管理が不可欠。以下の5つの注意点を事前に検討することで、炎上リスクや法的問題を回避できます。
顧客への説明は通知タイミングと理由の透明化を行っておく
ダイナミックプライシングに対する顧客の理解と受容を得るには、価格変動の仕組みを事前に丁寧に説明することが重要。価格変動の理由(需要状況、時期、在庫など)を明確に示し、顧客が納得できる説明を用意する必要があります。
通知タイミングも慎重な検討が必要。購入直前での価格上昇は顧客の不信を招くため、価格変動の可能性を事前に周知し、購入時点での価格確定を明示することが効果的です。
価格下落時の対応方針(差額返金の有無など)も事前に定義し、公平性を保つ運用ルールの策定が顧客満足度維持につながります。
「状況によって値段が変わる」というのは、お客様からするとあまり嬉しくないものです。航空券やホテルなどは今やダイナミックプライシングは普通のためあまりショック・抵抗はないものの、そうでない商材の場合は不信感を持たれないように注意しましょう。


株式会社ニューラルオプト 営業部部長 / DX事業部部長
古谷優輝
東京農工大学大学院 工学府 応用化学専攻 修士課程を修了後、外資系自動車会社にてエンジニアとして自動運転のAI開発などに従事。その後ニューラルオプトに参画し、クライアントのAI開発やSEOツールの開発、RAGなどベクトル検索を活用した検索エンジン開発なども行っています。
例外規定は災害・障害・価格誤表示の3パターンで定義する
システム障害や自然災害時の価格変動継続は、社会的批判を招く可能性があります。
災害時は価格変動を停止し、固定価格での販売に切り替える例外規定を設定。システム障害時の価格表示エラーや、明らかな価格誤表示への対応方針も明文化が必要です。
価格誤表示が発生した場合の対応(注文キャンセル可否、差額対応など)を事前に定義し、約款に明記することでトラブル防止が可能になります。
これらの例外規定は定期的に見直し、社会情勢や技術環境の変化に応じて更新することで、適切なリスク管理を維持できます。
ダイナミックプライシングならニューラルオプト
ダイナミックプライシングの導入をお考えなら、「失敗リスクを最小化する」をコンセプトとするニューラルオプトにご相談ください。世界的生成AIであるChatGPTの開発に携わるAI開発企業として、技術的な実装だけでなく、課題解決コンサルティングから対応可能。
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