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【同業者が厳選】介護福祉に対応したAIシステム開発会社おすすめ14選!

介護現場では慢性的な人手不足や業務負担の増大が深刻な課題となっています。そんな状況を打開する強力な味方として注目されているのが「AI(人工知能)」です。AIを活用することで、記録業務の効率化、見守りの自動化、機能訓練の質向上など、様々な面で介護現場の改善が期待できます。

この記事では、介護AI開発企業を5つの視点から厳選。各社の特徴や強み、料金体系、導入事例などを詳しく紹介していきます。施設の規模や課題に合わせて最適なAIパートナーを見つける参考にしてください。

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目次

現場課題から相談できる介護AI会社

介護現場の具体的な課題解決に強みを持つAI会社を紹介します。以下の3社は、実際の介護業務を深く理解し、現場目線での改善を実現するソリューションを提供しています。

  • ExaWizards
  • Cyberdyne
  • Fujitsu

ExaWizards

株式会社エクサウィザーズ

項目内容
会社名株式会社エクサウィザーズ
最大の特徴CareWizシリーズで現場課題を一気通貫可視化
どんなケースにおすすめか日常業務〜リハ・請求までAIで改善したい施設
評価軸評価値
費用の安さ3
課題解決能力5
導入実績・事例5
セキュリティ・法令順守4
拡張性・保守性4

エクサウィザーズは、介護AIのパイオニア的存在として高い評価を得ている企業です。同社の「CareWizシリーズ」は、介護現場のさまざまな課題を解決するための包括的なソリューション。特に「CareWiz トルト」と「CareWiz タヨルト」は、介護記録の効率化から利用者の状態分析まで幅広く対応します。

大きな特長は、AIによる業務効率化と質の向上を同時に実現できる点。すでに800施設・30万回以上の分析実績があり、導入施設からの信頼も厚いです。最近では、介護事業所のバックオフィス業務を効率化するAIソリューションも展開しており、請求業務の負担軽減にも貢献しています。

料金体系はサブスクリプション(定額制)を採用。施設規模や導入機能によって変動するため、詳細は個別相談となります。2023年末には「LIFE(科学的介護情報システム)」との連携機能も強化され、介護報酬改定に伴う加算取得支援も可能に。介護現場の日常業務からリハビリ、請求業務までをトータルで改善したい施設にぴったりのソリューションといえるでしょう。

Cyberdyne

CYBERDYNE – CYBERDYNE

項目内容
会社名CYBERDYNE株式会社
最大の特徴装着型ロボット HAL®腰タイプ による身体負荷軽減
どんなケースにおすすめか介護職の腰痛対策と重労働緩和を急ぐ施設
評価軸評価値
費用の安さ2
課題解決能力4
導入実績・事例4
セキュリティ・法令順守4
拡張性・保守性3

CYBERDYNEは、ロボットスーツ「HAL®(Hybrid Assistive Limb)」で知られる企業です。特に介護現場向けに開発された「HAL®腰タイプ介護支援用」は、介護スタッフの腰部への負担を大幅に軽減する画期的な装着型ロボット。利用者の移乗や入浴介助など、腰に大きな負荷がかかる作業をサポートします。

このロボットスーツの最大の特徴は、装着者の「生体電位信号」を検出して動作をアシストする点。つまり、介護者が「持ち上げよう」と思った瞬間に、その意思を読み取ってパワーアシストしてくれるのです。これにより、腰痛予防や業務効率化に大きく貢献します。

導入費用は初期費用10万円に加え、月額7.8万円からの3年契約となります。コスト面ではやや高めですが、経済産業省のロボット介護機器開発・導入促進事業にも採択されており、補助金活用の可能性も。「菜の花の里老健」など全国の介護施設での導入事例も増えており、実際の使用感や効果に関する情報も豊富です。腰痛に悩む介護スタッフが多い施設や、人材確保・定着に課題を抱える施設に特におすすめできるソリューションです。

Fujitsu

介護事業者支援システム HOPE LifeMark-WINCARE : 富士通

項目内容
会社名富士通株式会社
最大の特徴HOPE/LifeMark 等のICT基盤で医療・介護を連携
どんなケースにおすすめか多拠点・地域連携まで含めDXしたい法人
評価軸評価値
費用の安さ3
課題解決能力4
導入実績・事例4
セキュリティ・法令順守5
拡張性・保守性5

富士通は、医療・介護分野において長年の実績を持つ大手ITベンダーです。介護分野では「HOPE LifeMark-WINCARE」という介護事業者支援システムを提供。単なる記録システムにとどまらず、医療機関とのシームレスな情報連携が大きな強みとなっています。

特に注目すべきは、地域医療ネットワークと介護記録クラウドの連携機能。病院から退院する際の情報を介護施設でスムーズに引き継いだり、在宅介護と医療機関の情報共有を実現したりと、多職種連携をAIで支援します。また、PHR(Personal Health Record:個人健康記録)基盤の提供により、利用者本人や家族も含めた包括的な情報共有環境を構築可能です。

セキュリティ面や法令順守の評価が最高点の5となっているのも大きな特徴。大手企業ならではの堅牢なセキュリティ体制と、長年の医療情報システム構築で培ったノウハウを活かし、高いレベルでのコンプライアンス対応を実現しています。

費用面では、導入規模に応じた個別見積もりとなるため、小規模施設には少々ハードルが高いかもしれません。しかし、複数拠点を持つ法人や、地域全体での連携を視野に入れたDX(デジタルトランスフォーメーション)を目指す場合には、最適な選択肢といえるでしょう。導入事例も豊富で、介護ICTに関する動画も公開されているため、イメージがつかみやすいのも魅力です。

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AI PoC段階から伴走する介護AI会社

実証実験(PoC:Proof of Concept)の段階から親身にサポートしてくれるAI企業を紹介します。新しい技術を導入する際、まずは小規模に試して効果を確認したい場合に心強いパートナーとなる企業です。

  • TIS
  • ニューラルオプト

TIS

TIS株式会社

項目内容
会社名TIS株式会社
最大の特徴医療DX向けヘルスケアPF+生成AI導入OP
どんなケースにおすすめかPoCから本番まで短期に移行したい法人
評価軸評価値
費用の安さ3
課題解決能力4
導入実績・事例3
セキュリティ・法令順守5
拡張性・保守性4

TISは、金融や公共サービスなど様々な分野でITソリューションを提供してきた実績を持つ企業です。ヘルスケア分野では医療DX(デジタルトランスフォーメーション)向けのプラットフォームを提供しており、2024年9月からは生成AI導入オプションも追加。介護分野においても、先進的な取り組みを展開しています。

注目すべき実績として、東京都の「AIとIoTにより認知症高齢者問題の解決を目指す研究開発プロジェクト」への参加があります。このプロジェクトでは、認知症高齢者の行動や状態の変化をAIで分析し、適切なケア提供に繋げる取り組みを実施。介護現場の負担軽減と、認知症ケアの質向上を同時に目指しています。

セキュリティ面での評価が最高点の5となっているのは、医療情報という機微なデータを扱う上での厳格な対応の表れ。マイクロソフトとの連携によるPHR(Personal Health Record:個人健康記録)クラウドは、国のガイドラインに準拠した高いセキュリティレベルを確保しています。

また、「デジタル基盤オファリングサービス」の提供開始により、実証実験から本番環境への移行を短期間で実現できる体制も整備。これにより、例えば介護記録のデジタル化や分析などを試験的に導入した後、スムーズに本格運用へと移行できます。

介護業界のDXを本格的に進めたい法人、特に実証実験後に迅速な展開を図りたい事業者にとって、信頼できるパートナーとなるでしょう。マイクロソフトとの連携やクラウドベースのソリューションにより、施設規模の拡大にも柔軟に対応できる点も魅力です。

医療・福祉関連のAI開発は技術力はもちろんのこと、関連の法制度や厚生労働省ガイドにも精通しているかどうかがベンダー選びのポイントとなります。
特に医師のような国家資格を持つ業種の業務改善としてAI開発を行う場合は注意が必要です。
実際に弊社のパートナー企業において、お客様の相談を受けて開発を着手する直前にこのような法的な問題に気付き、手戻りを最小限にできたという事例があります。
医療・福祉関連のAI開発を行いたい場合は、まずはTIS社のような医療・福祉関連のシステム開発に定評がある企業に相談することも選択肢のうちの一つとなり得ます。

株式会社ニューラルオプト 営業部部長 / DX事業部部長
古谷優輝

東京農工大学大学院 工学府 応用化学専攻 修士課程を修了後、外資系自動車会社にてエンジニアとして自動運転のAI開発などに従事。その後ニューラルオプトに参画し、クライアントのAI開発やSEOツールの開発、RAGなどベクトル検索を活用した検索エンジン開発なども行っています。

ニューラルオプト

ニューラルオプト | AIシステム開発・導入支援・コンサルティング

項目内容
会社名合同会社ニューラルオプト
最大の特徴最先端AI技術と課題解決コンサルティングの融合
どんなケースにおすすめか失敗リスクを最小化しつつ段階的にAI導入したい施設
評価軸評価値
費用の安さ5
課題解決能力5
導入実績・事例3
セキュリティ・法令順守4
拡張性・保守性5

手前味噌で恐縮ですが、弊社ニューラルオプトについてもご紹介させていただきます。当社は世界的に注目されている生成AI「ChatGPT」の開発に携わっており、最先端のAI技術と課題解決型のコンサルティングを組み合わせたアプローチが特徴です。

多くの介護施設がAI導入に踏み出せない理由の一つに「失敗への不安」があります。そこで当社では「失敗リスクを最小化する」をコンセプトに、まず現場の課題を深く理解するところから始めるアプローチを採用。技術ありきではなく、解決すべき課題から出発し、最適なソリューションを段階的に提案していきます。

具体的には、初期段階では小規模な実証実験から開始し、効果を確認しながら徐々に拡大していく「段階導入メソッド」を実践。これにより初期投資リスクを抑えつつ、現場への定着も円滑に進められます。データ分析の知見も活かし、介護記録や利用者データの傾向分析から、より効果的なケア計画の立案支援までを一貫してサポート。

事例としては、大手ECサイトの価格自動設定AIや手書き文字のAI認識・要約システムなど、様々な分野での実績があります。介護分野においても、この経験を活かした課題解決が可能です。コスト面では月額制の柔軟なプランを用意しており、初期費用を抑えた導入が可能。段階的な展開により、投資対効果を確認しながら進められる点も小規模施設から高い評価をいただいています。

■少しでもAI・システム開発やPoCに興味があれば、まずはお気軽にご相談ください。目的・課題を伺ったうえで、弊社から手堅く進める方法・お見積りをお伝えさせていただきます。
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C. 低価格プランに強い介護AI会社

介護現場でAIを導入する際、コストは大きな課題の一つです。ここでは、比較的リーズナブルな価格設定で質の高いサービスを提供する企業を紹介します。初期投資を抑えてAI導入を検討したい施設にぴったりです。

  • Z-Works
  • Moff
  • Panasonic LIFELENS

Z-Works

ライブコネクト

項目内容
会社名株式会社Z-Works
最大の特徴LiveConnect センサーで工事不要・低コスト
どんなケースにおすすめか初期投資を抑え巡視を自動化したい
評価軸評価値
費用の安さ5
課題解決能力3
導入実績・事例3
セキュリティ・法令順守3
拡張性・保守性4

Z-Worksは、「LiveConnect(ライブコネクト)」という工事不要の見守りセンサーシステムを提供する企業です。費用の安さでは最高評価の5を獲得しており、コストを抑えてAI見守りを導入したい施設には特におすすめです。

最大の特徴は、Wi-Fi配線工事が不要な点。設置が簡単なセンサーを利用者のベッド周りに設置するだけで、転倒リスクの高い動作を検知し、スタッフに通知することができます。月額制のサブスクリプション方式を採用しているため、初期投資を大幅に抑えられるのも魅力です。

効果としては、ASPICの記事によると導入施設では巡視業務の91%削減に成功したという実証結果も報告されています。これにより、スタッフの夜間巡視の負担軽減と、利用者のプライバシー確保を同時に実現。「必要なときに必要なケア」を提供できる環境づくりに貢献します。

また、SORACOMマーケットプレイスにも掲載されており、IoT(モノのインターネット)技術を活用した信頼性の高いシステムとしての評価も受けています。介護記録システムとの連携も可能で、将来的な拡張性も確保されているため、段階的に機能を拡充していきたい施設にもおすすめです。

費用を抑えながらも効果的な見守りシステムを導入したい、特に夜間巡視の効率化を図りたい施設には、最適な選択肢といえるでしょう。

システムを導入する際に最も気を遣う要素の中の一つがインターネット回線に関連する事柄です。
弊社が担当した事例では、リアルタイムで映像を解析するAIカメラシステムを導入した際に、導入先のWi-Fi回線が分岐しており、分岐した先にLANケーブルでカメラをつなげてもメインルーターとの通信ができないという事象が発生しました。
本件はメインルーターとカメラを直接つないで配線を工夫することで対処できましたが、物理的に配線が難しかったりネットワークが複雑でどのように接続すればいいかが判明するまでに時間がかかるケースも多くあります。
そのためZ-Works社のようなWi-Fi配線工事をしなくても見守りシステムを導入できる点は、これから見守りシステムを導入されたい方や既存のシステムを刷新されたい方には大変心強い特色です。

株式会社ニューラルオプト 営業部部長 / DX事業部部長
古谷優輝

東京農工大学大学院 工学府 応用化学専攻 修士課程を修了後、外資系自動車会社にてエンジニアとして自動運転のAI開発などに従事。その後ニューラルオプトに参画し、クライアントのAI開発やSEOツールの開発、RAGなどベクトル検索を活用した検索エンジン開発なども行っています。

Moff

モフトレ – 機能訓練の効率化と見える化を両立する

項目内容
会社名株式会社Moff
最大の特徴ウェアラブルMoff Bandで機能訓練支援
どんなケースにおすすめか個別機能訓練加算を取りたい中小施設
評価軸評価値
費用の安さ4
課題解決能力3
導入実績・事例3
セキュリティ・法令順守3
拡張性・保守性3

Moff(モフ)は、ウェアラブルデバイス「Moff Band」を活用した機能訓練支援サービス「モフトレ」を提供する企業です。費用の安さで4という高評価を得ており、コストパフォーマンスに優れたサービスとして注目されています。

「モフトレ」の最大の特徴は、利用者の手首などに装着する「Moff Band」というセンサーと、iPad用アプリを組み合わせたシンプルなシステム構成。特別な設備投資や複雑な操作は不要で、導入のハードルが低いのが魅力です。このバンドが利用者の動きを正確に測定し、運動の質や量をデータ化。これにより、科学的根拠に基づく効果的なリハビリ計画の立案と実施が可能になります。

料金プランは月額5万円からと比較的リーズナブル。さらに、「個別機能訓練加算」の算定支援機能も付いているため、介護報酬の加算取得にも役立ちます。この加算を活用すれば、実質的な導入コストをさらに抑えることも可能です。

PR TIMESには多数の介護施設でのリハビリ実績が紹介されており、特にデイサービスや小規模多機能型施設などでの導入事例が豊富。中小規模の施設でも手軽に導入できる点が評価されています。

利用者にとっても、ゲーム感覚でリハビリに取り組めるため、モチベーション維持にも効果的。特に個別機能訓練加算の取得を目指す中小施設や、科学的介護(LIFE)への対応を進めたい施設におすすめのサービスです。

Panasonic LIFELENS

LIFELENSサービス – LIFELENS – 商品情報[法人] – Panasonic

項目内容
会社名パナソニック ホールディングス
最大の特徴体動+映像センサーを月額1870円〜提供
どんなケースにおすすめか見守りを低コストで全室展開したい
評価軸評価値
費用の安さ4
課題解決能力4
導入実績・事例4
セキュリティ・法令順守4
拡張性・保守性4

パナソニックの「LIFELENS(ライフレンズ)」は、大手電機メーカーの信頼性と低コストを両立した見守りシステムです。体動センサーと映像センサーを組み合わせ、月額1,870円という驚きの低価格から利用可能。全ての評価軸で4という高いバランスの良さも特徴です。

このシステムは、利用者のベッド上での体動や離床を検知するセンサーと、室内の状況を確認できる映像センサーを組み合わせたもの。ASPICの実証レポートによると、導入施設では巡視業務の91%削減に成功したという結果が報告されています。これにより、スタッフの夜間巡視の大幅な負担軽減が実現します。

また、Vieureka(ビューレカ)という画像AI分析技術と連携することで、さらに高度な見守り機能も実現可能。例えば、転倒の自動検知や、利用者の行動パターン分析などにも発展させることができます。

月額3,000円のモデルも用意されており、施設の予算やニーズに合わせた選択が可能。大手メーカーのサービスという安心感と、低コストという利点を兼ね備えているため、全室に見守りシステムを導入したい施設にとって最適な選択肢となるでしょう。

特に、「高品質なシステムを導入したいけれど予算に限りがある」という施設や、「まずは低コストで試してみたい」という施設におすすめです。バランスの取れた評価値からも、総合的に優れたサービスであることがうかがえます。

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D. 医療・介護データ解析が得意な介護AI会社

データ分析を活用した科学的介護の実現に取り組む企業を紹介します。医療情報と介護情報を連携させ、より質の高いケアを提供するためのAI技術を開発している企業です。

  • NEC
  • NTT Data
  • Hitachi

NEC

健康寿命の延伸で自分らしく生きられる社会へ | NECソリューションイノベータ

項目内容
会社名日本電気株式会社
最大の特徴健診・歩行・遠隔リハ解析AI群「NEC the WISE」
どんなケースにおすすめか健康~介護データ統合でEBPMしたい自治体
評価軸評価値
費用の安さ3
課題解決能力4
導入実績・事例3
セキュリティ・法令順守5
拡張性・保守性5

NECは、AI技術「NEC the WISE」を活用した幅広いヘルスケアソリューションを提供している企業です。特に医療・介護データの解析に強みを持ち、健診データから介護情報まで、生涯を通じた健康データの活用を目指しています。

同社の介護AI関連サービスは多岐にわたります。まず注目したいのが「歩行センシング」技術。高齢者の歩き方をAIで分析し、将来の転倒リスクを予測します。また、「リモート機能訓練支援」では、自宅にいながら専門家の指導を受けられるシステムを提供。コロナ禍をきっかけに需要が高まった遠隔リハビリの質を高めるAI技術を開発しています。

健康管理の面では「AI健診結果予測シミュレーション」も注目されています。これは現在の健康状態から将来の健診結果を予測するもので、予防的介入の効果を可視化できます。2024年には、スマートフォンやタブレットを活用した映像解析AIも発表。専用機器がなくても高度な分析が可能になり、導入の敷居が大幅に下がりました。

セキュリティと拡張性が最高評価の5となっているのは、公共事業での豊富な実績を持つ大手企業ならではの強み。特に自治体など公的機関と連携し、EBPM(Evidence-Based Policy Making:証拠に基づく政策立案)を進めたい場合には最適なパートナーとなるでしょう。健康増進から介護予防、要介護者支援まで、一気通貫したデータ活用を実現したい組織におすすめです。

NTT Data

要介護認定支援AIサービス Aitice®|NTTデータ東北

項目内容
会社名NTTデータ東北/関西
最大の特徴要介護認定支援AI Aitice® で判定業務を自動化
どんなケースにおすすめか自治体・保険者の審査事務効率化
評価軸評価値
費用の安さ3
課題解決能力4
導入実績・事例3
セキュリティ・法令順守5
拡張性・保守性4

NTTデータ東北と関西は、要介護認定業務を効率化するAIサービス「Aitice®(アイティス)」を提供しています。この独自開発のAIシステムは、要介護認定の審査判定業務を大幅に効率化する画期的なソリューションです。

要介護認定は、高齢者の状態を74項目にわたって評価し、介護度を判定する複雑な業務。これまで自治体職員による目視確認が必要でしたが、「Aitice®」はAIが自動的にチェックを行い、人間による判断の補助や入力ミスの指摘を行います。これにより、審査事務の時間短縮と精度向上が同時に実現できます。

特許第7097945号を取得した技術を用いており、その信頼性は高評価。特にセキュリティ・法令順守の面では最高評価の5を獲得しています。これは行政機関の厳格なセキュリティ要件に対応できる技術力の表れといえるでしょう。

サービス提供形態は、サーバー導入型とSaaS型(クラウドサービス)の両方を用意。小規模自治体でも導入しやすいよう配慮されています。介護保険制度の運営主体である自治体や保険者にとって、業務効率化と人的リソースの有効活用に大きく貢献するサービスです。

特に要介護認定の申請件数増加に伴う審査業務の負担増に悩む自治体や、より正確かつ公平な審査判定を目指す保険者にとって、検討価値の高いソリューションとなるでしょう。

Hitachi

日立製作所

項目内容
会社名株式会社日立製作所
最大の特徴映像・音声AIで感情変化予兆を検知
どんなケースにおすすめか入居者QoL指標をデータで把握したい施設
評価軸評価値
費用の安さ3
課題解決能力4
導入実績・事例3
セキュリティ・法令順守5
拡張性・保守性4

日立製作所は、介護施設入居者の感情変化をAIで検知する先進的な取り組みを進めている企業です。映像と音声を組み合わせたAI分析により、言葉で表現されない微妙な感情の変化や、問題行動の予兆を捉える技術の開発に取り組んでいます。

NTTビジネスパートナーズと共同で実施した感情解析の実証実験では、AIによる判定と人間の判定が75%一致するという高い精度を達成。これにより、入居者の心理状態の変化を客観的に把握し、早期介入や個別ケアの最適化につなげることが可能になります。

この技術は2024年度の事業化が予定されており、介護現場での実用化が近づいています。入居者のQOL(Quality of Life:生活の質)をデータに基づいて評価・向上させたい施設にとって、画期的なソリューションとなるでしょう。

セキュリティ・法令順守の評価が最高点の5となっているのも特徴。大手企業ならではの堅牢なセキュリティ体制により、プライバシーに配慮した安全なデータ活用が可能です。また、既存の福祉クラウドサービスとの連携も容易であり、導入施設の現状システムを活かしながら機能を拡充できる点も魅力の一つです。

認知症ケアの質向上を目指す施設や、科学的介護の実践に取り組む施設、また入居者の満足度向上を客観的データで評価・実現したい施設に特におすすめのソリューションといえるでしょう。

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E. 地方施設の導入支援に強い介護AI会社

地方の介護施設特有の課題に対応し、きめ細かい導入支援を提供する企業を紹介します。都市部とは異なる環境や予算制約の中でも、効果的にAIを活用するためのサポート体制が整った企業です。

  • ND Software
  • A.I.Viewlife
  • Paramount Bed

ND Software

ケア記録から介護請求まで連動 介護ICTソフト「ほのぼのNEXT」 | NDソフトウェア

項目内容
会社名NDソフトウェア株式会社
最大の特徴介護ICTトップシェア ほのぼのNEXT
どんなケースにおすすめか地方の中小~大規模法人で一気通貫DX
評価軸評価値
費用の安さ4
課題解決能力4
導入実績・事例5
セキュリティ・法令順守4
拡張性・保守性4

NDソフトウェアは、介護ソフト「ほのぼのNEXT」シリーズで知られる介護ICT分野のリーディングカンパニーです。その導入実績は7.2万施設を超え、業界トップシェアを誇ります。全国各地の介護施設での導入実績が豊富で、地方施設特有のニーズにも精通しています。

「ほのぼのNEXT」の大きな特徴は、介護記録から請求業務まで一気通貫で対応できる包括的なシステムであること。特に「LIFE(科学的介護情報システム)」に完全対応しており、介護報酬改定に伴う加算取得もスムーズにサポートします。さらに、AIを活用したケアプラン作成支援機能では、要介護度の予測も可能。科学的根拠に基づくケアプランの立案を支援します。

また、様々な見守りセンサーとのIoT連携が標準装備されているのも魅力の一つ。各種センサーから得られたデータを「ほのぼのNEXT」に集約することで、介護記録との連動や、ケアの質向上に活用できます。

費用面では評価値4と比較的リーズナブル。地方の中小施設にも導入しやすい価格設定となっています。また、全国各地に営業・サポート拠点を持ち、地域密着型のサポート体制も充実。導入後のフォローアップやトレーニングも手厚く行われるため、ICT活用に不慣れな施設でも安心して導入できる環境が整っています。

特に地方の中小施設から大規模法人まで、幅広い規模の施設に対応可能なシステムであり、段階的なDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めたい介護事業者におすすめです。

A.I.Viewlife

製品紹介 | A. I. Viewlife エイアイビューライフ

項目内容
会社名エイアイビューライフ株式会社
最大の特徴天井設置3Dセンサーで”拘束しない”見守り
どんなケースにおすすめか地方既築施設で工事制約なく全室監視
評価軸評価値
費用の安さ4
課題解決能力3
導入実績・事例3
セキュリティ・法令順守4
拡張性・保守性3

エイアイビューライフは、天井に設置する3Dセンサーを用いた非接触型の見守りシステムを提供する企業です。「拘束しない見守り」をコンセプトに、利用者の自由を尊重しながらも安全を確保する技術を開発しています。

同社のシステムの最大の特徴は、天井に設置した3Dセンサーで部屋全体をカバーできる点。利用者はセンサーやタグなどを身につける必要がなく、自然な生活を送りながら見守られることができます。また、既存の建物にも大掛かりな工事なく設置できるため、地方の既築施設でも導入しやすいのが魅力です。

技術面では「危険予兆・緊急通知」など業界初の機能を実装。例えば、ベッドからの転落予兆を検知して事前に通知したり、徘徊や異常行動のパターンを学習して早期対応を促したりと、先進的な機能が充実しています。また、LIFE(科学的介護情報システム)データの自動連携機能も備えており、加算取得の事務負担も軽減できます。

費用面では評価値4と比較的リーズナブル。特に注目すべきは、東京都のトライアル発注認定商品に選ばれている点。これは公的機関からの信頼性の証であり、品質と効果が認められた証でもあります。

導入実績はまだ3と発展途上ですが、地方施設特有の課題(人手不足、建物の制約など)に対応した設計思想が魅力。特に大規模な改修工事が難しい地方の既存施設や、利用者の尊厳と自由を重視したケアを目指す施設におすすめのソリューションです。

Paramount Bed

パラマウントベッド株式会社 | PARAMOUNT BED

項目内容
会社名パラマウントベッド株式会社
最大の特徴非装着体動センサー 眠りSCAN 7,000施設導入
どんなケースにおすすめか離床・バイタル見守りを短期導入したい
評価軸評価値
費用の安さ4
課題解決能力4
導入実績・事例5
セキュリティ・法令順守4
拡張性・保守性5

パラマウントベッドは、介護用ベッドのトップメーカーとして知られる企業です。同社の「眠りSCAN」は、マットレスの下に敷くシート型のセンサーで利用者の体動やバイタルサインを検知するシステム。すでに7,000施設を超える導入実績があり、地方施設を含む幅広い現場で活用されています。

最大の特徴は、利用者が何も装着する必要がないこと。マットレス下のシート型センサーが呼吸や心拍、体動を検知するため、利用者に負担をかけることなく24時間の見守りが可能です。特に地方施設では限られたスタッフで夜間帯をカバーする必要があることが多く、このような非接触型の見守りシステムが重宝されています。

最近では、AI健康判定機能を追加し、遠隔医療との連携も進行中。また、カメラ連動型の「眠りSCAN eye」も提供されており、状況に応じた見守り方法を選択できます。

導入実績と拡張性・保守性が評価値5と最高点なのも大きな魅力。全国各地に販売・サポート網を持ち、地方施設でも安心して導入できる環境が整っています。また、パラマウントベッドという医療・介護業界で信頼されているブランドの製品であることも、導入検討の際の安心材料となるでしょう。

費用面でも評価4と比較的リーズナブル。特に介護用ベッドと一緒に導入することで、トータルコストを抑えられる可能性もあります。離床センサーやバイタル見守りシステムを短期間で確実に導入したい地方施設や、ベッドメーカーならではの信頼性と安定性を重視する施設におすすめです。

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介護AI会社の選び方

介護施設にAIを導入する際、どの会社を選ぶかは成功の鍵を握ります。ここでは、信頼できる介護AI会社を見極めるための5つのポイントを紹介します。失敗リスクを減らし、現場に本当に役立つソリューションを提供してくれるパートナーを選びましょう。

具体的な目標数値を設定する

AIを導入する目的を、できるだけ具体的な数値で明確にしましょう。「業務効率化」といった漠然とした目標ではなく、「夜間巡視の時間を50%削減」「記録業務を1日あたり30分短縮」など、測定可能な指標を設定します。これにより、導入後の効果検証がしやすくなるだけでなく、AI会社側も具体的な解決策を提案しやすくなります。

目標設定の際は、現状の業務時間や負担を数値化することから始めてみましょう。例えば、1日あたりの記録業務時間や、夜間の巡回回数などをデータとして集めておくと、AI導入後の効果が明確になります。

ニューラルオプト編集部

数値化された目標に対して、具体的な改善策を提案できる会社を選びましょう。

同規模施設での実証事例の有無

選考中の会社が、自施設と同規模・同タイプの介護施設での導入実績を持っているかを確認しましょう。実証済みの事例があれば、成功の可能性は格段に高まります。特に、導入前後の数値データ(例:「見守りセンサー導入で夜間対応が○%減少」など)が公開されている事例は貴重な参考資料。

可能であれば、実際に導入済みの施設に話を聞く機会を設けてもらうことも有効です。導入時の課題や、運用上の工夫、実感している効果など、生の声は何にも代えがたい情報源となります。

ニューラルオプト編集部

最近の事例ほど現在の技術レベルや価格体系を反映しているため、特に参考になるでしょう。

現場スタッフによる試用期間の設定

契約前に、実際の現場で試用できる期間を設けてくれる会社を選びましょう。数週間でも構いませんので、実際の業務環境での使用感を確かめることが重要です。特に、現場スタッフの反応を見ることが鍵となります。いくら高機能でも、使いにくければ現場に定着しないため。

試用期間中は、できるだけ多くのスタッフに触れてもらい、意見を集約することが大切。特に、ICTリテラシー(情報技術への慣れ)が高くない方の使用感も重視して、本当に現場に馴染むかを判断しましょう。

ニューラルオプト編集部

試用期間の設定に前向きでない会社は、自社製品への自信が不足している可能性もあります。

導入後の運用サポート体制

AI導入後の運用サポート体制も、選定の重要ポイントです。24時間対応のヘルプデスクがあるか、トラブル発生時の対応はどうなるのか、定期的なメンテナンスはどうなるのかなど、導入後の安心感にも注目しましょう。特に地方施設の場合、遠隔サポートの質が重要になります。

また、スタッフ向けのトレーニングプログラムや、マニュアル・動画などの教材が充実しているかも確認すべきポイント。人員の入れ替わりが多い介護現場では、新しいスタッフへの教育がスムーズに行える環境が必要です。

ニューラルオプト編集部

導入後の継続的なアップデート体制についても確認しておきましょう。

法令対応と個人情報保護の取り組み

介護AIは、利用者の個人情報や健康データを扱うため、情報セキュリティへの取り組みは特に重要です。「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」への準拠状況や、個人情報保護法対応などを必ず確認しましょう。プライバシーマークやISO27001などの認証取得状況も参考になります。

また、介護保険制度の改定や、LIFE(科学的介護情報システム)への対応状況も確認すべきポイント。法改正があった際のアップデート対応や、加算算定に必要な機能が備わっているかなど、長期的な視点での確認が必要です。

ニューラルオプト編集部

将来的な制度変更にも柔軟に対応できる会社を選ぶことで、長期にわたって活用できるシステム導入が可能になります。


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課題別に見る介護AIの活用パターン

介護AIの導入を検討する際、最初に判断すべきは「自施設のどの課題にAIを当てるか」です。介護現場の課題は多岐にわたりますが、AI会社に依頼する領域は大きく3つのパターンに集約されます。

具体的には、以下の3点です。

  • 記録・事務作業:音声AIによる記録業務の削減
  • 夜間見守り:センサーAIによる巡視の省人化
  • ケアプラン作成:データ分析AIによるケアの質向上

それぞれ、解決する課題のレイヤーが異なります。

パターン対象課題AI技術の種類期待できる効果
記録・事務手書き・PC入力の時間的負荷音声認識+自然言語処理記録時間の50〜85%削減
夜間見守り巡視の人的コストと事故リスク画像認識・センサー解析巡視回数40〜91%削減、転倒事故48%減
ケアプラン経験依存のプラン品質のばらつきデータ分析・予測モデル作成時間70%短縮、要介護度維持・改善率の向上

重要なのは、この3つは「どれか1つを選ぶ」ものではなく、施設の優先課題に応じて導入順序を決める「ファネル」として捉えることです。

記録業務のAI化でデータが蓄積され、そのデータがケアプランAIの精度を高めるという因果関係が存在します。AI会社を選ぶ際も、この連鎖を理解した上で提案できるかどうかが、パートナーの質を見極める一つの判断材料になります。

記録・事務作業は音声AIで半減できる

厚生労働省の調査によると、介護職員1人あたりの職務時間に占める記録業務の割合は7.3%。これを50人規模の施設で換算すると、年間数千時間が記録作業に消えている計算です。

音声AIによる記録業務の効率化は、現時点で最もROI(投資対効果)が明確な領域です。仕組みはシンプルで、介護職員がケアの合間にスマートフォンやウェアラブル端末に向かって口頭で内容を伝え、AIが音声認識で文字化し、必要な情報を自動分類して記録を完成させます。

ただし、ここで見落とされがちな変数が2つあります。

1つ目は、音声認識の精度と介護専門用語への対応度。

汎用的な音声認識エンジンでは、「褥瘡(じょくそう)」「嚥下(えんげ)」といった専門用語の変換精度が低く、修正作業が逆に増えるケースがあります。AI会社を選定する際は、介護領域の専門辞書がどの程度チューニングされているかを確認すべきです。

2つ目は、プライバシーへの配慮。

利用者の居室やケア中に音声を収集するため、個人情報保護の観点から、音声データの処理方式(クラウド送信かエッジ処理か)と、データの保存・削除ポリシーを事前に確認する必要があります。ここを曖昧にしたまま導入すると、利用者やご家族からの信頼を損なうリスクがあります。

つまり音声AIの導入判断は、「時間が減るかどうか」だけでなく、「専門用語の精度」と「プライバシー設計」の3軸で評価すべきということです。

夜間の見守りはセンサーAIで省人化できる

夜間見守りは、介護施設が最も人的コストを割いている業務の一つです。2024年度の介護報酬改定では、全利用者に見守りセンサーを導入した施設に対して、夜間の人員配置基準が従来の2人以上から1.6人以上に緩和されました。つまり、国の制度設計レベルでAIセンサーの効果が認められている領域です。

見守りAIの技術は、大きく2つの方式に分かれます。

方式仕組みプライバシー配慮検知精度導入コスト目安
カメラ型(映像解析)AIが映像から転倒・離床・徘徊を検知ぼかし処理やシルエット表示で対応転倒パターンの識別が可能で高精度月額1,200〜4,500円/台
センサー型(非映像)ベッドセンサー・赤外線・ミリ波レーダで体動を検知カメラ不使用のためプライバシー負荷が低い離床検知に強いが、転倒の「種類」判別はやや弱い機器購入+月額利用料

ここで押さえるべきトレードオフは、精度と受容性のバランスです。カメラ型は検知精度が高い反面、利用者やご家族から「監視されている」と受け取られるリスクがあります。センサー型はプライバシー面の受容性が高いものの、「何が起きたか」の状況把握には映像ほどの解像度がありません。

AI会社に依頼する際は、自施設の利用者特性(認知症の割合、プライバシーへの感度)と、夜間配置人員の現状を整理した上で、どの方式を採用するかをすり合わせることが欠かせません。

ニューラルオプト編集部

「とりあえずカメラを入れる」ではなく、課題と技術のマッチングが導入成否を分けます。

ケアプランの質はデータ分析AIで上がる

ケアプラン作成は、介護支援専門員(ケアマネジャー)の経験と勘に大きく依存してきた業務です。しかし、属人性が高いがゆえに「同じ状態像の利用者でも、担当者によってプランの方向性が異なる」という品質のばらつきが生まれます。

この課題に対するAIのアプローチは、過去の利用者データを分析し、類似した状態像の人がどのケアプランで要介護度が維持・改善されたかを予測モデルとして提示するものです。ケアマネジャーの判断を「置き換える」のではなく、「根拠を補強する」位置づけです。

この領域で見逃せないのが、厚生労働省が推進するLIFE(科学的介護情報システム)との連動です。LIFEとは、介護サービスの利用者データを全国規模で収集・分析し、科学的根拠に基づくケアを推進するための国の仕組みのこと。

LIFE対応のAIを導入すれば、自施設のデータ提出を効率化しながら、フィードバックデータをケアプラン改善に活用できるという二重のメリットがあります。

ただし、ここにも重要な前提条件があります。ケアプランAIの精度は、インプットする記録データの質に依存するという点です。記録が手書きで項目がバラバラ、あるいはそもそもデジタル化されていない施設では、AIに食わせるデータが存在しません。だからこそ、先述した音声AIによる記録のデジタル化が「ファネルの入口」として機能します。記録を構造化データとして蓄積し、その蓄積がケアプランAIの予測精度を高め、さらにLIFEへの提出データの品質も向上させる。この一連の流れを設計できるAI会社かどうかが、単なるツール導入と、施設全体の変革を分ける境界線です。

株式会社ニューラルオプト 営業部部長 / DX事業部部長
古谷優輝

東京農工大学大学院 工学府 応用化学専攻 修士課程を修了後、外資系自動車会社にてエンジニアとして自動運転のAI開発などに従事。その後ニューラルオプトに参画し、クライアントのAI開発やSEOツールの開発、RAGなどベクトル検索を活用した検索エンジン開発なども行っています。


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導入で失敗しないための進め方

介護AIの導入プロジェクトが頓挫する原因は、技術の問題ではありません。「全館一斉導入で現場が混乱した」「PoCで検証したきり本番に移行できなかった」「職員が使いこなせず棚上げになった」こうしたケースの根本には、進め方の設計ミスがあります。

AI会社に依頼する際、「何を作るか」の議論に時間を割く一方で、「どう進めるか」が曖昧なまま走り出すプロジェクトは少なくありません。ニューラルオプトが介護領域のAI開発に携わる中で見てきた失敗パターンを整理すると、以下の3つの変数が導入の成否を分けます。

具体的には、以下の3点です。

  • 検証の範囲設計:いきなり全体に広げず、小規模で効果を確認する
  • 現場職員の関与タイミング:「導入後に説明」では遅い
  • データの事前整備:AIの精度を左右する前提条件
失敗パターン根本原因対処の方向性
全館一斉導入で現場が混乱検証なしのフルスケール展開1フロア・1業務でPoCを先行
PoCで終わり本番に移行できない(PoC死)成功基準が曖昧なまま実証開始導入前にKPIと移行条件を定義
導入したが職員が使わない現場を巻き込まず経営層だけで意思決定導入前から現場キーパーソンを参画させる
AI精度が期待を下回るインプットデータの品質不足記録様式の標準化をAI導入の前工程に置く

まずは1フロア・1業務の小規模検証から始める

介護AIの導入で最も多い失敗は、「効果が出るはずだ」という期待値だけで全館導入に踏み切るケースです。AI開発会社ABEJAが200社以上の導入支援から公開した知見でも、PoCを行ったにもかかわらず本番運用に至らない「PoC死」が頻出する最大の原因として、「課題設定の誤り」と「成功基準の曖昧さ」が挙げられています。

介護施設でのAI導入は、1フロアまたは1業務に限定した小規模検証から始めるのが鉄則です。期間の目安は3〜6ヶ月。マクニカの転倒検知システムでは、PoCから本番環境への移行を3ヶ月で完了した事例もあります。

ここで見落とされがちなのが、PoCの「成功」を何で測るかを事前に定義しておくことです。「現場の反応が良かった」という定性的な感触だけでは、経営層に全館展開の稟議を通す根拠になりません。

PoC開始前に設定すべき項目を整理すると、以下の通りです。

定義すべき項目具体例
検証対象夜間見守り(2階Aフロア・20床)
測定指標(KPI)巡視回数の変化率、転倒インシデント件数、職員の主観的負担感スコア
成功基準(Go条件)巡視回数30%以上削減かつインシデント件数が増加しないこと
検証期間3ヶ月(導入1ヶ月+運用検証2ヶ月)
撤退基準(No-Go条件)インシデント件数が導入前比で20%以上増加した場合は中止

このテーブルをAI会社と合意した上でPoCに入れるかどうかが、「検証で終わるプロジェクト」と「本番に進むプロジェクト」の分岐点です。AI会社への依頼時に、「PoCの成功基準と移行判断のフレームワークを一緒に設計してほしい」と伝えるだけで、プロジェクトの解像度は格段に上がります。

現場職員の巻き込みは導入前から始める

介護現場の職員の平均年齢は高く、ICT機器への心理的ハードルが存在します。厚生労働省の調査では、見守りシステム導入施設のうち「職員の精神的・肉体的負担軽減を実感した」と回答した割合は69.7%。ただし、この数字はあくまで「定着に成功した施設」の結果です。定着に至らなかった施設は、そもそも統計に現れません。

開発プロジェクトで繰り返し観察される失敗パターンは、経営層とIT担当だけでAI会社との打ち合わせを進め、導入直前に現場へ「来月からこのシステムを使います」と通達するケースです。現場職員は「また上が勝手に決めた」と反発し、システムへの協力姿勢が得られません。

進め方現場の反応定着率
経営層主導で導入し、事後に現場へ通達「聞いていない」「押し付けられた」低い
PoC段階から現場キーパーソンを参画させる「自分たちも関わった」「納得感がある」高い

効果的なのは、PoC段階から現場のキーパーソン(ユニットリーダーや夜勤のベテラン職員など)をプロジェクトメンバーに組み込む方法です。全職員を巻き込む必要はありません。2〜3名の「現場代表」がPoC設計に関与し、検証結果を自分の言葉で他の職員に共有する。この仕組みだけで、トップダウンの押し付け感は大きく解消されます。

研修設計にも段階が必要です。一度の集合研修で操作方法を詰め込むのではなく、以下の3ステップで進めるのが現実的です。

時期ステップ内容狙い
導入2ヶ月前「なぜ入れるのか」の共有経営課題と現場課題をつなげ、AIは「仕事を奪う」のではなく「記録や巡視の負荷を減らし、ケアに集中する時間を増やす」ものだと伝える心理的抵抗の軽減
導入1ヶ月前キーパーソンへの先行研修実機に触れ操作に慣れた上で、他の職員への「教え役」を担ってもらう。外部講師より同じ現場の同僚からのレクチャーのほうが受容性が高い現場起点の浸透
導入後1ヶ月間並走期間の設置新システムと従来の運用を並行稼働させ、「いつでも戻れる」安心感を担保する。現場からの改善要望をAI会社にフィードバックし調整する不安の解消と改善サイクルの起動

この並走期間中に、現場から上がる改善要望を受け取り、AI会社にフィードバックして調整できる体制があるかどうかも、パートナー選定の判断材料です。

データ整備の優先度を最初に決めておく

AI導入における最大の盲点は、「AIの精度はインプットするデータの質で決まる」という事実が、導入後に初めて顕在化するケースが多いことです。

厚生労働省がケアプラン作成支援AIの試行的取り組み(平成29〜令和元年度)で明らかにした課題の一つが、まさに「AIが学習するデータの質」でした。記録様式が施設内で統一されていない、手書き記録がデジタル化されていない、記録の粒度が職員によってバラバラ――こうした状態のデータをAIに投入しても、意味のある出力は得られません。

このデータ整備を「AI導入の準備フェーズ」として捉え、AIシステム開発と並行して、あるいは先行して進める設計が必要です。ただし、「完璧なデータを揃えてからAIを入れる」という順番にすると、データ整備だけで1〜2年かかり、プロジェクト自体が停滞します。

現実的なアプローチは、データ整備の優先順位をつけることです。

優先度整備対象理由着手時期
記録様式の標準化AI入力のフォーマットが統一されないと、データ分析の前提が崩れるAI導入決定と同時
記録のデジタル化(紙→電子)手書きデータはAIが読めない。最低限、テキストデータ化が必要PoC開始前
記録粒度のルール策定「食事摂取量:少量」と「食事摂取量:主食3割・副食5割」では分析精度が変わるPoC期間中に段階的に
過去データの遡及整備あれば精度は上がるが、将来のデータ蓄積で代替可能本番運用開始後でも可

弊社が関わった案件では、「全ての対策を同時に実装しようとして頓挫する」ケースが特に小規模施設で多く見られます。

記録様式の標準化とデジタル化を最優先とし、記録粒度のルールはPoCを走らせながら段階的に詰めていく。過去データの遡及整備は、余力がある段階で行えば十分です。

AI会社に依頼する際の実務的なチェックポイントとしては、「データ整備の支援をどこまで行ってくれるか」を確認することです。AIモデルの開発だけを請け負い、データの準備はクライアント任せという会社もあれば、記録様式の設計からデジタル化の伴走までをスコープに含める会社もあります。介護施設側にデータエンジニアリングの知見がない場合、後者のタイプのパートナーを選ぶほうが、プロジェクト全体のリスクは低くなります。

株式会社ニューラルオプト 営業部部長 / DX事業部部長
古谷優輝

東京農工大学大学院 工学府 応用化学専攻 修士課程を修了後、外資系自動車会社にてエンジニアとして自動運転のAI開発などに従事。その後ニューラルオプトに参画し、クライアントのAI開発やSEOツールの開発、RAGなどベクトル検索を活用した検索エンジン開発なども行っています。


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開発・支援事例

著者

鈴木 佑理のアバター 鈴木 佑理 代表取締役

株式会社ニューラルオプト代表。
東京外国語大学卒業後、大規模言語モデルBERTなどの機械学習を活用したマーケティングツールの研究開発を目的にニューラルオプトを創業。

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